下肢筋膜(fascia)の繋がりを理解しよう

暑暑い日が続きますが皆さんいかがおすごしでしょうか?

理学療法士の高木庸平です。

今回は下肢筋膜(fascia)の繋がりについて記事を書きたいと思います。

※研修にご参加された方は補足内容となっていますので是非ご参照下さい☝

目次

  1. 下肢の主要な筋膜(fascia)の繋がりについて
  2. 下肢筋膜(fascia)の評価と治療ポイント
  3. 臨床に役立つ下肢筋膜(fascia)の介入ポイント
  4. まとめ

下肢筋膜(fascia):学習のポイント☝

  • 股関節が立位、歩行時に臼蓋と骨頭が求心位に収まるように筋膜の調整を促していく。
  • 膝が伸ばせるように大腿から下腿後面の粘弾性を改善していくことで立位、歩行時の足部からの力の伝達や股関節機能を引き出すサポートとなるように筋膜を調整していく。
  • 下腿から足部の筋膜の調整を行うことで、足関節の円滑な滑走並びに床からの力の伝達を良好にしていく。

観察、触診 + なぜ? と思う視点は大切です!

  1. 下肢の主要な筋膜(fascia)の繋がりについて

筋膜(fascia)には繋がりが存在し、感覚受容器が豊富なことから身体感覚に変化をもたらします。

臨床上特に大切と考えられる繋がりについては…、

下腿三頭筋→ハムストリングス→脊柱起立筋群(バックライン)といった抗重力筋がポイントになります。

2.下肢筋膜(fascia)の評価と治療ポイント

バックラインを例にして考えてみましょう☝

評価において体を観察した際に気付くことが大切になります。

◎踵の状態

◎下腿三頭筋の大きさ

◎臀部の発達

◎背中の傍隆や傾き  etc…

自分がフォーカスを当てた箇所について現象を気にかける柔軟な視点が大切になります。(★冒頭に述べた観察、触診+なぜ?という視点★)

つまりは、【目のつけどころ】ですね💡

そこに、解剖学や運動学、生理学の知識でロジカルに考えていく設計図が必要になります。(エビデンスやナラティヴな発想…)

治療に関しては、原因と考えられる要素が改善することが期待できるツールを試みていきます。

ここで、大切なのは評価と治療の後の結果に対する解釈です。

何ができて、何ができなかったのか…

再評価と治療展開ですね☝

このプロセスを踏むことで臨床の効率もグン⤴️と上がります。

3.臨床に役立つ下肢筋膜(fascia)の介入ポイント

介入ポイントを整理すると、やはり股関節の伸展可動域の確保、膝関節伸展、膝蓋下脂肪体の滑走改善、足部の可動域と安定性の確保が主な機能面でのポイントになります。

※下肢筋膜の繋がりを意識しながら触れ、弱化や硬化している状態を読み取ります。絶えず全体と局所のバランスを見ていく習慣を身に付けておくと良いと思います。

4.まとめ

下肢筋膜の繋がり、そして介入ポイントについて記事を書いてきましたが、大切なことは観察、触診+なぜ?という視点ですね。

解剖学や運動学、生理学の知識を身に付けていても触れた時の状態を汲み取る療法士の能力や聞き取りをしっかり行う為に必要な観察の視点がなければ、臨床は進んでいきません。

原因と結果を考える上で【最初の目のつけどころ】がセンスに変わってくると思います。

その為に日々、臨床を楽しんでいくことが肝になってくるのではないでしょうか?

最後までご拝読ありがとうございました。

皆さんの臨床の一助となれれば幸いです。